« DC ETCカードが酷いこと | トップページ | 土樽 »

2012年11月30日 (金)

Wild / Cheryl Strayed

誰かの本に,米国人は Big Two-Hearted River(ヘミングウェイ) 症候群を持っていると書いてあった。 心に傷を負うと自然の中へ帰って行く願望を持つと言うのだ。 「まさに」そういう本。

心に穴が空いて,さ迷っていた 26才の女性・Cheryl が 全長4,000km以上ある PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)を歩く。

AT(アパラチアン・トレイル)を歩く話より面白いと思ったら,PCT は AT よりずっと長いし,ハイカーも 1/10しか歩いていないので,殆ど人に会わず,より原始の状態に近い。 苛酷だ。

44才,菜食主義で,農薬や化学物質を使わず,煙草も吸わない 母が肺がんで死ぬ。 母とCherylの全身的で圧倒的な愛の深さ。 母が死んだ事への絶望的な怒り。

家族の輝く中心だった母が亡くなり,家族はバラバラになり,よい夫と離婚し,4年間人生をさ迷い続けて,PCTを歩くことを選ぶ。

こういうトレイルを歩く話は単調になってしまいがちだが,著者は,その間に不自然でなく,死んだ母のこと,義父のこと,安楽死させた馬のことなどを挿入してゆく。

テキサス・ロングホーン・ブルが突進してくる。 熊が出る。 ガラガラ蛇と対峙する。危険な男達に出会う。モンスターと名付けた自分の体重の半分以上あるバックパックを背負って歩く日々。 親指の爪が剥がれても歩き続ける。

そして得たものとは ...

Wild

|

« DC ETCカードが酷いこと | トップページ | 土樽 »

」カテゴリの記事

英語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/501616/56222706

この記事へのトラックバック一覧です: Wild / Cheryl Strayed:

« DC ETCカードが酷いこと | トップページ | 土樽 »