« 海藻 | トップページ | 筑波山へ行った »

2012年1月 7日 (土)

The Empty Chair / Jeffery Deaver

いつもながら Lincoln Rhyme シリーズは,フーダニットとして傑出している上に,実に緻密に組み合わされたピースから出来ている。

Rhyme は捜査中の事故のために四肢麻痺で,首から上と 左手薬指だけが動く犯罪学者だ。
Rhyme は微かな希望を実験的手術に託して Sachs, Thom と共に南部へ飛ぶ。 手術の予備検査期間中に地元の保安官がやって来て,凶悪事件の証拠品を見て貰えないかと嘆願する。 手術の順番を半年も待った Rhyme は渋るが,Sachs はまだ数日あるんだから,見てあげたらと言う。

Sachs は Rhymeに手術を受けさせたくないのだ。 その理由は切ない。 Rhymeが手術を受ける決心をした理由も切ない。 この小説にはかすかな基調低音としてラブストーリーも流れている。

Insect boy と呼ばれている,家族全員を交通事故で無くし,社会に適応できず,昆虫だけに興味を持っている少年 Garrett が居る。 彼が川の近くで男を殺し,発掘作業をしていた女子大生 Mary Beth を誘拐した。 更に,その現場に花を捧げに来た看護婦までも誘拐したと言うのだ。

Mary Bethの家族が懸賞金をかけたたために,密造酒を造っている ごろつき達も Garrettを追い始める。 Sachs が保安官代理達を率い,Rhyme の証拠品の分析から Garrettの居所を突き止め逮捕する。

Garrettは Mary Beth があの場所にいたら殺されるから保護したのだと Sachs に繰り返す。 彼の瞳を見つめるうちに,Sachs はレイプ殺人事件の被疑者とされている Garrettを逃がすという重罪を犯して,Mary Bethを救うために,Garrettと行動を共にする。

保安官代理達が SachsとGarrettを追い,居所を突き止めたところで,ごろつき達が銃を撃ち,それをSachsが撃ったものと勘違いした保安官代理が Sachs に飛びかかる。 その衝撃で撃ってしまった弾が別の保安官代理の額を打ち抜いてしまう!

でも誰も信じてはいけない。 この小さな郡には,巨大な金の流れがあった。たくさんの殺人が隠されていた。 魑魅魍魎が跋扈していた。

わたしは,この小説の舞台である南部の沼沢地の雰囲気が好きだ。 Great Dismal Swamp という不気味な地名がすごくいい。

Theemptychair

|

« 海藻 | トップページ | 筑波山へ行った »

」カテゴリの記事

英語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/501616/53668606

この記事へのトラックバック一覧です: The Empty Chair / Jeffery Deaver:

« 海藻 | トップページ | 筑波山へ行った »